京都上ル下ル

呉服屋の娘のよもやま話

駐輪場をください

今出川が同志社景気に沸いている。 今朝の日本経済新聞の記事によると、同志社大学の文系学部を全て今出川キャンパスに集めるために、新たに8000人、全体で2万人が今出川に通うらしい。 (http://www.nikkei.com/article/DGXNASJB2004X_Q3A220C1LDA000/) …

京都のお姑さん

京都の家で一番恐ろしい存在は、お姑さんである。 今でこそお姑さんと同居することは少なくなったが、ちょっと上の世代だとお姑さんと住んでいる家は珍しくない。そして、そういう家で一番恐ろしい存在は、決まってその家のおばあさんなのだ。 という訳で、…

ぺらぺらの着物

卒業式シーズンが近付き、街にレンタル袴の広告が溢れるようになった。 安価なレンタル袴用の着物といえば、プリント地のぺらぺらのものが大半である。 前々から気になっていたのだが、ああいうものを借りる人は、あの生地が気にならないのだろうか? 着物に…

経済同友会は文化サロン

京都には、京都経済同友会という社団法人がある。 主に京都にある企業の社長さんが参加する組織で、会員は600人ほど。 うちの父も会員なので、家にあった会員名簿なるものをぱらぱら見ていたところ、あることに気が付いた。 お茶の家元やお花の家元、大学の…

京都は狭い

京都の人は「京都は狭い」という言い方をよくする。 「京都は狭い」には二通りの意味がある。 (1)人間関係が狭い(2)土地が狭い (1)人間関係が狭い 思いがけない人が自分に近しい人と繋がっていた時に、この意味で用いる。京都の人間関係は、恐るべ…

座持ちの舞妓

「祇園のヌシ」という異名を持つ男性と祇園で飲んだことがある。 ヌシ様は、かれこれ40年祇園で遊びぬいた方である。 その日、二軒目に選んだ元芸妓さんがママをしているバーで、ちょっと面白いことがあった。 「○○さん、このあいだはおおきに、ありがとうご…

高速!おため返し

「おため」という言葉をご存じだろうか。 「おため」とは、京都の贈り物の一つである。 元々は結婚のお祝い金の一割をその場で(!)返金する習慣のことを指す。 そこから転じて、頂き物のお返しも「おためを返す」と表現する。 子供の頃から不思議だったこ…

京都風セールスの断り方

あなたの家にセールスマンがやってきたとする。 あなたには買う気はない。どう断るだろうか? 大抵は「間に合っています」「興味がないので、結構です」と答えることだろう。 京都には、セールスをやわらかーく断る魔法の言葉がある。 「いやぁ主人がおりま…

よそ者に優しい?京都人

意外かもしれないが、京都の人はよそ者に優しい。 特に好むのは、外国人と大学生である。 観光都市である京都はシーズン毎に外国人であふれ、大学の街でもあるので他府県出身の大学生がたくさん住んでいる。 彼らは「外人さん」「学生さん」と呼ばれ、何かと…

京都人はいじわる?

よく「『いけず』って言いますけど、京都の人はいじわるなんですか?」と聞かれる。 「いけず」とは、いじわるという意味の京都弁だ。「京都人のいけず」は全国的に有名らしい。 私が肌で感じる限り「京都人のいけず」はほぼ絶滅した。確かに未だに中高年以…

京都とうどん

京都のうどん屋さんの前を通ると、鰹のおだしのいい匂いがする。 関東のうどんが濃口で、関西のうどんが薄味なのはよく知られているが、特に京都のうどん屋さんはおだしがおいしいように思う。 京都の人はうどんのことを「おうどん」と呼ぶ。 京都の「おうど…

ならぬものはならぬ?

先日、NHK大河ドラマ「八重の桜」を観ていたら、「ならぬものはならぬのです」というセリフがあった。 新島八重が生まれた会津の掟で「○○をしてはなりませぬ、△△をしてはなりませぬ、ならぬものはならぬのです」と規則に反した行いを戒めるものだ。 この言葉…

ペストカップル?東男と京女

昨日(2月10日)の投稿「親が名付けをしない」http://nana5.hatenablog.com/entry/2013/02/10/201633では、名付けをめぐる京都出身の妻と他府県出身の夫との争いを紹介した。 名付けに限らず「京都では○○やから」と主張する京都出身の奥さんと、「いやいや何…

親が名付けをしない

小学校の頃「お父さんお母さんに自分の名前の由来を聞きましょう」という宿題があった。 翌日のクラスで、約1/3のクラスメイトが「僕の名前はお父さんお母さんが考えたものではありません」と発表した。 京都では、わりと多くの親が自分達で名付けをしない。…

京都上ル下ル

京都の文化習慣はよそとは異なるそうです。 例えば、道を北へ行くことは「上ル(あがる)」、南へ行くことは「下ル(さがる)」といいます。道はすべて真っすぐで一本一本に名前があり、碁盤の目のように直角に交わっています。 私は高校を出るまで、日本の…