京都上ル下ル

呉服屋の娘のよもやま話

慣習

京都のお姑さん

京都の家で一番恐ろしい存在は、お姑さんである。 今でこそお姑さんと同居することは少なくなったが、ちょっと上の世代だとお姑さんと住んでいる家は珍しくない。そして、そういう家で一番恐ろしい存在は、決まってその家のおばあさんなのだ。 という訳で、…

京都は狭い

京都の人は「京都は狭い」という言い方をよくする。 「京都は狭い」には二通りの意味がある。 (1)人間関係が狭い(2)土地が狭い (1)人間関係が狭い 思いがけない人が自分に近しい人と繋がっていた時に、この意味で用いる。京都の人間関係は、恐るべ…

高速!おため返し

「おため」という言葉をご存じだろうか。 「おため」とは、京都の贈り物の一つである。 元々は結婚のお祝い金の一割をその場で(!)返金する習慣のことを指す。 そこから転じて、頂き物のお返しも「おためを返す」と表現する。 子供の頃から不思議だったこ…

京都風セールスの断り方

あなたの家にセールスマンがやってきたとする。 あなたには買う気はない。どう断るだろうか? 大抵は「間に合っています」「興味がないので、結構です」と答えることだろう。 京都には、セールスをやわらかーく断る魔法の言葉がある。 「いやぁ主人がおりま…

よそ者に優しい?京都人

意外かもしれないが、京都の人はよそ者に優しい。 特に好むのは、外国人と大学生である。 観光都市である京都はシーズン毎に外国人であふれ、大学の街でもあるので他府県出身の大学生がたくさん住んでいる。 彼らは「外人さん」「学生さん」と呼ばれ、何かと…

ならぬものはならぬ?

先日、NHK大河ドラマ「八重の桜」を観ていたら、「ならぬものはならぬのです」というセリフがあった。 新島八重が生まれた会津の掟で「○○をしてはなりませぬ、△△をしてはなりませぬ、ならぬものはならぬのです」と規則に反した行いを戒めるものだ。 この言葉…

ペストカップル?東男と京女

昨日(2月10日)の投稿「親が名付けをしない」http://nana5.hatenablog.com/entry/2013/02/10/201633では、名付けをめぐる京都出身の妻と他府県出身の夫との争いを紹介した。 名付けに限らず「京都では○○やから」と主張する京都出身の奥さんと、「いやいや何…

親が名付けをしない

小学校の頃「お父さんお母さんに自分の名前の由来を聞きましょう」という宿題があった。 翌日のクラスで、約1/3のクラスメイトが「僕の名前はお父さんお母さんが考えたものではありません」と発表した。 京都では、わりと多くの親が自分達で名付けをしない。…