京都上ル下ル

呉服屋の娘のよもやま話

親が名付けをしない

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小学校の頃「お父さんお母さんに自分の名前の由来を聞きましょう」という宿題があった。

 

翌日のクラスで、約1/3のクラスメイトが「僕の名前はお父さんお母さんが考えたものではありません」と発表した。

 

京都では、わりと多くの親が自分達で名付けをしない。

では誰が名付けるのか。

 

先程のクラスメイト達はこう続けた。「僕の名前は神社で付けてもらいました」

 

かくいう私も神社で名付けてもらった一人だ。
私の両親は建勲神社にお願いして、複数の名前を頂いた。

 

裕乃、有里、知子、容子、桃子、澪子…

 

安定した名前ばかりだ。どうやら神様はキラキラネームがお嫌いらしい。

 

私の周りの子供たちは、船岡山の建勲神社か、西陣の晴明神社で付けてもらう子が大半だった。家ごとに建勲神社派か、晴明神社派に分かれていたように思う。

 

神主さんが子供の生年月日から姓名判断をして複数の名前を考えてくれる。
値段は晴明神社で五千円ほどらしい。

 

今回この記事をかくにあたりググってみたところ、こんなスレを見つけた。
【妻が晴明神社で子供の名前を付けようとする】
http://kosodatech.blog133.fc2.com/blog-entry-87.html

京都出身の妻が子供の名前を晴明神社で付けようとするので困っています、という夫の投稿である。妻は「京都じゃみんなそうだったから晴明さんで付けたい」、夫は「氏子でもないのにそんなことをするのは耐えられない」と大喧嘩。

 

このスレの奥さんの主張、京都人ならよーくわかる。
しかし「神社で名付けが普通」という感覚は、京都だけなのか…。

 

そんな時代に取り残された京都の生活文化を伝えるブログ、はじまりはじまり。

 

名づけの世相史 「個性的な名前」をフィールドワーク (文化人類学ブックレット4) (京都文教大学 文化人類学ブックレット)

名づけの世相史 「個性的な名前」をフィールドワーク (文化人類学ブックレット4) (京都文教大学 文化人類学ブックレット)