京都風セールスの断り方
あなたの家にセールスマンがやってきたとする。
あなたには買う気はない。どう断るだろうか?
大抵は「間に合っています」「興味がないので、結構です」と答えることだろう。
京都には、セールスをやわらかーく断る魔法の言葉がある。
「いやぁ主人がおりませんのでよぅわかりません」
この主人を義母や母や父と変えて言っても構わない。
要するに「目上の人」を盾にして断る手法である。
そして、大体こう続ける。
「また主人と相談させてもらいます」
もちろん相談することはない。
京都限定かもしれないが、「目上の人」を盾に断る手法は大変便利である。
うちは自分ではよぅ決められません。
主人や父や母に聞いてみいひんと、よぅわかりませんのや。
にこにことやわらかに、自分を卑下して目上の人を立てつつ断ると、どんなセールスマンも引き下がる。そして丸く治まる。
もちろんこんなことを言っている側も、これが前時代的な価値観に基づいたものだと知っている。
しかし、誰からも文句の出ない有効な手段なので、いまだに使い続けている。
私もセールスの電話には必ずこう答える。
「いやぁ母がおりませんので、よくわかりかねます」
こう答えるとどんなセールスマンも「そ、そうですか…」と勝手に電話を切ってくれるのだった。おすすめ。
絶対に断られない飛び込みセールス―「断り文句」をラクに、楽しく切り返す
- 作者: 阪本亮一
- 出版社/メーカー: ぱる出版
- 発売日: 1999/06
- メディア: 単行本
- 購入: 1人
- この商品を含むブログを見る